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インビザライン治療で歯を削る(IPR) 2つのパターン

こんにちは、エムアンドアソシエイツ矯正歯科の増岡です。

今回はIPR(interproximal reduction:隣接面削合、アイピーアールと読みます)についてのお話しです。IPRは昔から矯正治療で一般的に行われている歯の横幅を小さくするための処置です。ディスキング、ストリッピング、スライシングとも言われます。

 

ストリッピング【歯科大辞典】

 

当院に相談来院される患者様からは、「インビザラインでは、歯を削るんですよね」というお言葉を良くお聞きします。

 

元々、IPRは従来のワイヤー矯正でも一般的に行われていた手技ですので、どのくらいの量だったら安全に歯を削れるか、などこれまでの矯正治療の歴史の中でも研究され、数多くの論文が発表されています。

インビザライン治療でもこれらの研究結果に基づき、一般的に0.2~0.5㎜の範囲で歯を削る計画に組み込んで行います。

 

それでは、何故、IPRがインビザライン治療につきものだと認識されるようになったのでしょうか?

 

その理由は、インビザライン治療ではクリンチェックを用いてより精密な治療計画が立てられるようになったため、治療開始前にどのくらい歯を削る必要があるかお話しできるようになったからです。

 

関連記事:マウスピース矯正における クリンチェック の重要性

 

IPRには「事前に治療計画に組み込む場合」と、「治療中に状況をみながら必要に応じて行う場合」とがあります。インビザライン治療の場合には、治療計画の段階でどの部分にどのくらい歯を削る方が良いか、治療を担当する歯科医師が判断して戦略的に治療計画に反映させることができます。

事前に治療計画に組み込むIPRとしては、大きく2種類があります。

 

歯を並べるための隙間を確保する

例えば歯の大きさが大きい方に場合は、ガタガタを治して歯並びを整えるために必要な隙間の量も多くなります。

それぞれの歯が少しでも小さくなれば必要な隙間の量を少なくでき、場合によっては遠心移動などと組み合わせることで 抜歯を避けて非抜歯 で歯を並べられることもあります。

IPRを加えないクリンチェックを作成すると歯並びは整いますが前歯が最初の位置よりも前に出てしまいます(青:治療前、白:治療後予測)。

 

IPRに遠心移動を加えるプランに治療計画を修正することで前歯が前方に移動しない治療計画で治療を行うことができました。

 

左右や上下の歯の大きさのバランスを整えるため

もう一つ、事前に治療計画に組み込むIPRとして、歯の大きさのバランスを整える という理由があります。例えば、左右の歯の大きさが異なる場合などは、矯正治療後に上下の歯並びの真ん中が揃わないため、治療後のかみ合わせをより理想的なものとするために歯を削って、左右の大きさを合わせる場合があります。

 

右側2番目の歯の大きさが小さく、左右で大きさが異なるため、右側をかぶせ物で治す治療計画を立てました。

 

右上の2番目の歯の前後に反対の2番目と同じ大きさにするために、わざと隙間を空ける計画です。

 

右上2番目の歯にかぶせ物をして、反対の歯と同じ大きさにしました。上下の歯の大きさも調整する必要があったため、下あごの前歯を0.2mmずつ削って小さくしました。

 

上下の歯の大きさのバランスを調整した結果、理想的な前歯のかみ合わせを得ることができました。

 

また、治療前に予定していない場合でも治療途中にIPRを行うことがあります。歯並びのガタガタが多い場合には、歯並びが整った後に歯ぐきの隙間が空いてしまうことがあり、これをブラックトライアングルと呼びます。ブラックトライアングルが気になる部分の歯を削ることで歯と歯の距離をより小さくすることができます。歯を削るとブラックトライアングルを小さくする ことができます。

 

歯並びのガタガタが多いため、歯を抜いてインビザラインで治療しました。

 

歯並びは整いましたが、元々重なりの大きかった部分のブラックトライアングルが気になります。

 

追加アライナー作成時にIPRを加えることで歯と歯の間の距離が狭くなり、ブラックトライアングルが目立たなくなりました。

 

いかがでしたでしょうか? このようにインビザライン治療では、必要に応じて効果的にIPRを加えることで、より治療結果の精度を高めることができます。

 

もちろん、当院ではIPRを入れない治療計画を作成したうえで比較して、治療方法を選択していただくことも可能ですので、ご興味のある方は当院初回カウンセリングをご利用ください。

 

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