こんにちは、東京日本橋エムアンドアソシエイツ矯正歯科の増岡です。

以前のブログで部分矯正のお話をさせていただきましたが、今回は部分矯正で使用するインビザラインの製品についてのお話です。

部分矯正の場合、インビザラインの製品のなかではインビザライン・ライトというマウスピースの枚数や作り直しの回数に制限のある製品を使用することになります。また、これ以外にインビザライン・Go(旧iGo)という製品を使用することもあります。

どちらもマウスピースの枚数に制限があり、作り直しの回数も限られておりますので、これらの適用範囲内で治療を終えようとしますと、通常の矯正治療よりも患者さんのより高い協力度が必要になります。


インビザライン・ライトとインビザライン・Goの比較


インビザライン・ライトインビザラインGO
最大アライナー枚数14枚20枚
有効治療期間2年2年
移動制限すべての歯を移動できる大臼歯は移動できない

どちらの製品もインビザラインで利用できる機能はすべて組み込まれておりますので、どちらが優れているという訳ではなく、患者さんの治療計画に対して、どちらの製品がより適しているかという基準で選択することになります。


インビザライン・ライトの特長


最大14枚のアライナー数なので1週間交換で3~4カ月、10日ごとの交換で4~5カ月程度の治療となります。最大枚数はインビザライン・Goよりも少ないですが、移動可能な歯に制限がないため、奥歯の移動も可能です。

歯並び全体を少し広げて(拡大)して歯並びのガタガタを改善したい場合や奥歯の位置に問題がある場合などにはこちらの製品の方が適しているといえます。


インビザライン・Goの特長


最大20枚のアライナー数なので1週間交換で5カ月程度、10日ごとの交換で6~7カ月程度の治療となります。最大枚数はインビザライン・ライトよりも多いですが、移動可能な歯に制限があり、奥歯の移動はできません。

奥歯のかみ合わせが変化しませんので、歯並びのガタガタを整えるために必要なスペースは、歯並びを広げる(拡大)よりもIPRによって確保することが多くなりますので、かぶせ物や詰め物が多い方や歯ぐきの隙間の大きい方などでは、

インビザライン・Goが望ましいかもしれません。奥歯が移動しないということは奥歯を支え(固定源)にして他の歯を移動させることができるという点もインビザライン・Goの大きな特長です。


部分矯正にご興味がお有りの方は是非、当院初回カウンセリングをご利用下さい。


監修者:増岡尚哉

歯科医師・歯学博士(D.D.S. , Ph.D.)|マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)の講師として歯科医師向けに講義・講演活動をしています。

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【矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について】

① 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。

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