COLUMN

歯列矯正の基礎知識コラム

【監修医:矯正歯科学会 認定医&指導医 増岡 尚哉】


患者様とお話させていただく中で「何年も矯正治療をするか悩んできたけれど、マスクが当たり前になった今こそ治療を始めたい」というお声を聞く機会が非常に増えました。実際に、当院では昨年から今年にかけて例年以上に多くの患者様が矯正治療を始められています。実は、「マスクで隠せる」という以外にも、今だからこそ矯正治療を始めるメリットがあります。そこで今回は「今、矯正治療を始めるメリット」についてお伝えしていけたらと思います。

【目次】
1、今、多くの方が矯正治療を始めている理由とは?
  ・マスクで顔を隠すことができるため
  ・マスクなしの生活に備えて
  ・リモートワークで直接人に会う機会が少なくなった
  ・旅行、イベントの機会が少なくなったため
  ・オンライン相談・遠隔治療が可能になった
2、これから矯正治療を検討される方へ

今、多くの方が矯正治療を始めている理由とは?

この1年間で私たちの生活や価値観が大きく変化しました。今、矯正治療を始める方が増えている理由として、次のようなことが考えられます。

マスクで顔を隠すことができるため

やはり、多くの方にとって「マスクで顔が隠せる」ということは矯正を始めるきっかけになっています。マスクがあることで、金属の装置やワイヤーを人に見られることなく治療を受けることができるためです。

これは大人だけではなく、思春期である10代の若い方にとっても非常に重要なポイントになります。これまで「装置が目立って恥ずかしいから」と諦めてきた方が、治療を受ける大きなきっかけとなっているのです。歯や歯茎が健康な、若い年齢のうちに矯正治療を始められることで、大人よりも治療が短期間で済むケースが多いこともメリットとして挙げられます。

マスクなしの生活に備えて

マスクで顔を隠せるようになった反面、外した時の口元・歯並びのギャップにお悩みの方も増えたように感じています。

歯並びや口元にコンプレックスをお持ちの方は、マスクで隠せるという安心感の一方で、食事の際などマスクを外すことに抵抗を感じ、今後マスクを外す日常が戻ることを考えると、マスク無しで生活することの方が抵抗があるというご相談も非常に多く寄せられるようになりました。

リモートワークで直接人に会う機会が少なくなった

テレワーク化が進んだことで、矯正をはじめられる方も多くいらっしゃいます。

Webミーティングツール「Zoom」などを使ったことがある方はおわかりかと思いますが、ビデオ通話をしている場合、お口の中の装置はそれほど目立ちません

透明マウスピース矯正「インビザライン」は、元々、直接対面していても気づかれないほど目立たないため、カメラを通じて話す際にはよほどアップにならない限りほぼ分かりません。

マウスピース矯正「インビザライン」は会話の妨げにもならないため、会話も普段通りすることができ、誰かの注意を引くことなく治療を受けることができます。

多くの場合、半年~10ヶ月ほどで実感できるくらい歯並びに変化が現れます。周りの方には気づかれずに矯正治療が進むので、久しぶりに会った時には「いつの間にか歯並びがきれいになっていない?」と驚かれるはずです。

旅行・イベントの機会が少なくなったため

旅行が趣味の場合、矯正治療中にはいくつか気をつけるべきポイントがあります。

特にワイヤー矯正をされている方の場合、

・旅行中に装置が外れる可能性がある
・友達と食べ歩きがしたくても、装置が気になる
・食事の後には、歯磨きする時間が必要

など、旅先で不安・不便に感じるシーンが少なからずあったのではないでしょうか。

旅行や外食の機会が多かった方は特に、今のうちに矯正治療をしようと検討される方も多いようです。

またマウスピース矯正「インビザライン」は、今後、旅行や外出が可能になった場合でもこうしたストレスが少ない治療方法です。

万一マウスピースが壊れた場合でも、応急処置として予備用のマウスピースを使用することができます。取り外しも簡単なので、食べ物が装置に絡まったり、食後の歯磨きに長い時間を要するといったこともありません。

オンライン相談・遠隔治療が可能になった

もう一つ、歯科医院の医療体制にもここ1年で大きな変化がありました。

自宅にいながら矯正医に相談ができる「オンライン診療」「LINE相談」などの体制が整い始めたことで、患者様は対面することなく、場所や時間を気にせずに矯正について相談ができるようになりました。

特に、マウスピース矯正「インビザライン」では、専用の機器を使うことで遠隔診療が可能です。ご自宅にいながら治療の進捗状況を矯正医がチェックできるので、患者様の通院頻度をより少なくすることが可能になりました。

医院までの距離にとらわれず、信頼できる歯科医師を選んで治療を受けられるようになったことも、矯正治療を始める方が増えたきっかけとなりました。

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これから矯正治療を検討される方へ

お伝えしたような理由が患者様の後押しとなって、矯正治療を始められる方は増えています。

しかしながら、当院でマウスピース矯正「インビザライン」についてご説明をさせていただくと
「こんなに目立たないなら、もっと前から始めればよかった」
「矯正=大変というネガティブなイメージが180度変わった」

といった感想をいただくことが多々あります。

マウスピース矯正「インビザライン」は、マスク生活が続く今はもちろん、元の生活に戻ったとしても無理なく続けていただける矯正治療です。

もし、少しでもご興味がございましたら、お気軽にご相談いただければと思います。

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【矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について】

① 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。