COLUMN

歯列矯正の基礎知識コラム

【監修:増岡尚哉】


出っ歯の口元

見た目や口腔機能に大きな影響を及ぼす”出っ歯”。そんな出っ歯の状態もマウスピースを用いた矯正治療の対象となります。マウスピースであれば、矯正装置も目立たず、手入れもしやすいです。本記事にて詳しく解説していきます。

【目次】
1、こんな症状に悩んでいませんか?
2、軽度?重度?出っ歯の基準
3、12〜20歳の4割が出っ歯の傾向にある
4、出っ歯の原因によって治療方法は変わる
5、ほとんどの症状はインビザラインで対応可能
  ・インビザラインのメリット
  ・インビザラインの注意点
  ・出っ歯を放置するリスク
6、ひどい出っ歯に悩んだらお気軽に当院の無料相談をご利用下さい

こんな症状に悩んでいませんか?

真横から見た時、上と下の前歯の差が5㎜以上あると出っ歯の傾向があります。

  • 常に口が開いている状態で、閉められない
  • 無理に口を閉じようとすると舌唇の下に丸い皺ができる
  • 上唇がかなり前に飛び出して見える
  • 二本の前歯が異常に大きく見える(日本人は上顎前歯2本が隣の歯や下の歯よりも大きく、前歯2本が目立ちやすい)

上記4つの項目は患者さん自身が、”歯が出ている”と感じやすいケースです。

軽度?重度?出っ歯の基準

【オーバージェットとは】
オーバージェットとは、上下の歯の前後の位置関係のことを表します。オーバージェットが大きくなるほど、”出っ歯”の状態は重度になります。

通常、上顎前歯は下顎前歯よりも2〜3㎜前に出ており、3㎜以内であれば、”出っ歯”とは言えません。4㎜以上前に出ている場合に”出っ歯”と診断されます。

歯並びが原因で、かみ合わせに異常はなく、抜歯せず上下前歯の傾斜・位置の調整で治すことのできる”出っ歯”の状態であれば”軽度”と言えるでしょう。

オーバージェットが6㎜以上の場合は、”重度”と言えます。

12〜20歳の4割が出っ歯の傾向にある

厚生労働省の『平成28年歯科疾患実態調査』によると、12〜20歳の子どもの約40%が”出っ歯”の傾向にあるという報告がありました。そのうち、6.5%ほどがオーバージェットが6㎜以上ある”重度のひどい出っ歯”状態であることが分かっています。

厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査」の結果(概要)表25. ”咬合の状況”の数値を見ても、2.5人に一人は”出っ歯”で悩んでおり、さらに”重度のひどい出っ歯”も一定数いることが分かります。


出っ歯の原因によって治療方法は変わる

”出っ歯”には以下の3つの原因があります。

  1. 癖や習慣によって上顎が突き出している”歯性”
  2. 遺伝などにより上顎が出ている”骨格性”
  3. 上の前歯と上顎の両方が前突している”歯性と骨格性”

それぞれの原因によって治療方法も異なります。

  1. ”歯性”の場合 ➡︎ IPR・マウスピース・ワイヤー・セラミック治療
  2. ”骨格性”の場合 ➡︎ 抜歯を伴う歯科矯正治療・外科手術(骨切り術)
  3. ”歯性”と”骨格性”の場合 ➡︎ 抜歯を伴う歯科矯正治療・外科手術(骨切り術)

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ほとんどの症状はインビザラインで対応可能

歯並びが原因で、かみ合わせに異常はなく、抜歯せず上下前歯の傾斜・位置の調整で治すことのできる”出っ歯”の状態の”軽度の出っ歯”や、オーバージェットが6㎜以上の”重度のひどい出っ歯”も、ほとんどが”インビザライン”で治療が可能です。

インビザラインは、一人ひとりに合わせたマウスピースで歯を動かす治療方法です。

口腔内スキャナーによってスキャンしたデータを元に、治療のスタートからゴールまで事前にシミュレーションを行います。シミュレーションを元に作成した計画に沿って治療が進んでいくため、無駄な微調整が不要です。

(マウスピースは1週間〜10日ごとに交換、1日20時間以上つける必要があります。)

【治療期間】
※部分・全体共に個人差はあります。

  • 部分:3ヶ月〜1年
  • 全体:2〜3年

【費用】

  • 部分:10〜70万円(相場)
  • 全体:70〜100万円(相場)

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【治療方法】

  1. 歯の全体の状態の検査(レントゲン、歯型、口腔内・顔写真等)を行う。
  2. 専用の機器を用いてスキャニング
  3. 矯正シミュレーション(パソコンで治療の仕上がりを確認)
  4. 治療期間・治療計画のお話、決定。(※マウスピースが医院に届くまで1ヶ月程お時間を頂きます)
  5. マウスピース矯正のスタート

インビザラインのメリット

  • 透明で目立たない
  • 取り外せるので衛生的
  • 小さな力で歯を動かすことが可能なので痛みが少ない
  • ワイヤー矯正で起こる装置による傷・口内炎のリスクが低い
  • 食事中には外せるため、普段通りの食事が可能
  • インプラント矯正に比べて通院回数が少ない

インビザラインの注意点

●装着時間を守らないと計画通りに治療が進まなくなってしまう(マウスピースは1週間〜10日ごとに交換、1日20時間以上つける必要があります。)
インビザラインで使用するマウスピースはご自身で着脱が可能なため、管理を怠り、外している時間が長くなってしまうと歯が計画通りに動かず、治療期間の延長にも繋がってしまう可能性もあります。

●治療できないケースがある
ひどく上顎が突出している場合は矯正だけではカバーしきれない場合もあります。その場合は、ワイヤーなどの補助的装置が必要になることがあります。

また、希望される治療結果によっても、インビザラインで治療できないこともあります。

出っ歯を放置するリスク

●奥歯喪失のリスク
出っ歯により前歯がかみ合っていないことにより、咀嚼時に奥歯に負担がかかります。奥歯を酷使することで奥歯喪失のリスクが高まります。奥歯を失うと、顎への負担も増大し、顎関節症を引き起こす可能性も高まります。

●前歯損傷のリスク
正常歯列の方に比べて、出っ歯の状態では”50%”も転倒・衝突による前歯損傷のリスクが高いといわれています。歯が折れてしまうと、最悪の場合、抜歯をすることもあります。

●虫歯・歯周病のリスク
口が閉じにくいことにより、口腔内が乾燥し、唾液の自浄作用が働かず細菌が増殖しやすくなってしまいます。細菌が増殖してしまうと、歯茎が腫れるなどの歯茎の病気である歯周病になるリスクが高まります。また、唾液には、食事によって溶け出した歯の表面を補い、虫歯のリスクを下げる”再石灰化”作用がありますが、口が開いていると再石灰化作用も働かず、虫歯のリスクも高めてしまいます。

ひどい出っ歯に悩んだらお気軽に当院の無料相談をご利用下さい

エムアンドアソシエイツ矯正歯科では、日本矯正歯科学会認定医・矯正指導医が実際に口腔内の状態を確認し、カウンセリング・治療の提案をさせていただきます。

”ひどい出っ歯”であってもインビザラインで矯正治療を行うことができる場合も多いです。

無料カウンセリングでは、

  • 口腔内診察・写真撮影
  • iTero:簡単なシミュレーションを作成し、治療後のイメージをご覧いただきます。(※iTeroとはインビザライン専用口腔内スキャナーのことです。)

以上のことを実施しております。

その他、必要となる処置や治療のメリットや注意点・費用のお支払い方法もご提案させて頂いております。

また、来院診察以外にもオンライン診療や無料メール相談など様々なご相談方法をご用意しております。気軽に足を運んでいただき、まずはご希望をお聞かせ下さい。

”出っ歯”はそのままにしておくと、見た目への影響だけでなく、奥歯喪失・前歯損傷のリスク、虫歯・歯周病のリスクも高めてしまいます。

少しでも気になることがあればお一人で悩まれず、早めの受診をお勧めします。

それではあなたからのご相談をお待ちしております。

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