COLUMN

歯列矯正の基礎知識コラム

【監修医:矯正歯科学会 認定医&指導医 増岡 尚哉】


頭を抱える女性

頭痛が続いて、イライラしたり集中力が低下したりする…そんな経験はありませんか?実はその原因は「歯並び」かもしれません。歯並びの悪さは、見た目だけでなく健康面にも悪影響を及ぼすのです。
今回は、「歯並びと頭痛の関係」や「歯並びを改善するメリット」についてお話していきます。

【目次】
1、歯並びと頭痛の関係
2、頭痛の改善だけではない歯並びを整えるメリット

歯並びと頭痛の関係

歯並びが悪いと、「上下の歯の咬み合うバランスが悪くなっている」可能性が高いです。
歯ぎしりや食いしばりなどの「口まわりの筋肉が強ばる」ことで頭痛がするという場合もあります。

歯並びの悪さが頭痛を招く理由

「お口の健康は、体の健康につながっている」と言われていますが、歯並びも例外ではありません。歯並びが悪いと虫歯になりやすく、口周りなどの筋肉にも負担がかかりやすい状態です。もしかすると、頭痛を招く要因になっているかもしれません。

<虫歯>
デコボコした歯並びは汚れが溜まりやすく、歯ブラシだけでの歯磨きでは磨き残しが残りやすいです。汚れや食べカスが残ったままだと、お口の細菌のエサとなり虫歯ができてしまう原因になるのです。
虫歯が神経まで到達してしまうと、歯の痛みだけでなく頭痛も伴うケースもあります。

<咬み合わせが悪い>
咬み合わせが悪いと、食べ物を噛む筋肉である「側頭筋」に悪影響を及ぼします。側頭筋は顎関節から頭の横にかけてつながっているため、慢性的な頭痛を招いたり、肩こり顎関節症の原因になったりすることもあります。

歯の痛みと頭痛がある場合、まずは歯科医院を受診して「歯に問題があるか」を調べてもらいましょう。虫歯が無く歯が痛む場合は、症状に応じて矯正歯科や耳鼻科、頭痛外来などでも相談することをおすすめします。

頭痛の対処法

頭痛が起きた時、すぐに病院へ行けない場合もあるかと思います。少しでも痛みを和らげるためには、どうしたら良いのでしょうか?

<痛み止めを飲む>
痛みが強い場合は、我慢をせずに痛み止めを服用しましょう。市販の痛み止めでもかまいません。ただし、痛み止めの服用は根本的な原因を改善するものではなく、あくまでも一時的な応急処置です。早めに病院を受診しましょう。

<患部を冷やす>
痛む箇所がはっきりしている場合、冷やすことで痛みを軽減させることができます。冷やす際は、氷や保冷剤などを直接患部に当てないよう気を付けてください。急激に冷えてしまうと、患部が強く痛むことがあります。

<運動・お風呂・アルコールは控える>
痛みが強い時は、運動やお風呂、アルコールなど「血行が良くなる行動」は控えましょう。

歯並びが悪くて、頭痛にも悩まされている…。そんな時は放置せず、歯科医や矯正専門医に相談してみると良いでしょう。

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頭痛の改善だけではない歯並びを整えるメリット

歯列矯正によって歯並びを整えることは、審美面だけでなく健康面でも多くのメリットを得られます。

1)咬み合わせが整う
上下左右の歯でしっかりと咀嚼(そしゃく)できるようになると、消化が良くなり胃腸などへの負担を減らすことができます。また、咬み合わせのバランスが良くなることで、特定の歯にかかっていた負荷が無くなり、歯ぎしりの改善につながったというケースもあります。

2)虫歯や歯周病になりにくくなる
歯並びが改善されると、歯磨きがしやすくなります。磨き残しが減ることでお口の中を清潔に保つことができ、「虫歯や歯周病のリスクの軽減」「口臭改善」などが期待できます。

3)体全体のバランスが整う
歯並びや咬み合わせのバランスが悪いと体全体に負担がかかり、頭痛、肩こり、めまい、腰痛などの症状を引き起こすことがあります。歯列矯正によって歯並びを整えることによって、「顎の成長を促進・抑制」「体全体のバランスを整える」といった効果が生まれ、不調の改善につながるのです。

4)全身の健康状態を整える
歯並びに対するコンプレックスや悩みが解消されると、人との会話で口元を気にすることが無くなります。笑顔が増えると「表情や顔立ちの変化」だけでなく、体がリラックスし、血圧や血糖値の上昇や活性酸素の大量発生などを抑制する効果も期待できるのです。

また、しっかりと噛めるようになることで「唾液の分泌を促し、免疫力の向上に役立つ」
「脳に刺激を与え、脳全体が活性化する」といった全身の健康につながると言われています。

5)正しくはっきりとした発音が行える(発音の明瞭化)
上下の前歯に隙間ができていたりすると、サ行やタ行の発音がしにくく、しっかりと発音ができない場合もあります。歯並びを整えると、しっかりと発音することができるようになります。

頭痛を引き起こす原因は様々考えられ、必ずしも歯並びにあるというわけではありません。しかし、歯並びが悪いことで起きていた問題は、歯列矯正によって解決できるケースもあるのです。

当院のマウスピース型矯正装置(インビザライン)は、症例によっては適用できない場合もありますが、「咬み合わせが深い」という方でも治療を受けることができます。

インビザラインで改善できる歯並びの例

マウスピース型矯正装置(インビザライン)では、次のような歯並びを改善することができます。

  • 歯並びがデコボコしている叢生(そうせい)
  • 上顎前突(出っ歯)
  • 下顎前突(受け口)
  • 上下の前歯が咬み合わない開咬(かいこう)
  • 上顎の中心の歯間に、すき間があいている正中離開(すきっ歯)

今回は、頭痛と噛み合わせの関係についてご紹介しました。
もしも、咬み合わせや歯並びについて思い当たることがある場合は、お気軽にご相談いただければと思います。





【矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について】

① 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。