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歯列矯正の基礎知識コラム

歯や口元のお悩みが多い出っ歯(口ゴボ)。いわゆる日本人に多い不正咬合です。遺伝によるもの(先天性)と癖(後天的)によるものがあります。今回はそんな口ゴボの原因と症例別の治療方法をお伝えしていきます。

【目次】
1、下唇が出ているよう感じる原因と症例
2、症例別の治療法
3、その他、口元の突出感の原因として考えられるもの
4、下唇が出る原因の大半は歯列にあり!インビザラインで治療可能

下唇が出ているよう感じる原因と症例

原因としては、大きく分けて先天性と後天性があります。先天性とは遺伝による生まれつきによるもので、後天性とは成長していく段階で顎が成長しなかったり、反対に成長しすぎてしまったりすることによるものです。

日本人は、欧米人と比較すると遺伝的に顎が小さいという傾向があります。

それに加えて食事の内容の変化により、固い食べ物を口にする頻度が減り、顎が未成長のまま成人してしまう事も原因の一つに挙げられます。

そして、呼吸法が原因になることも言われています。口呼吸をしている方の場合、口の周りの筋肉(口輪筋)がゆるんだり、舌が下がって歯を押したりと、歯並びへの影響があることが知られています。口輪筋の筋力が衰えることで、口もとがモコっとなりやすいことも口呼吸の特徴です。

食べ物を上手く噛みつぶせない咀嚼(そしゃく)障害や、食べものを上手く飲み込めない嚥下(えんげ)障害などの口の中の障害につながります。症状によっては口が閉じにくい、しゃべりづらいという場合があります

症例別の治療法

下顎前突・反対咬合による口元の突出感が気になる方

一般的に「受け口」と呼ばれるタイプにはいくつか原因があり、それぞれ治療法も異なります。

大きく分けて、

①上下顎のバランスに問題はないが、歯並びに問題があるケース:舌の癖やその他の原因によって歯並び・かみ合わせが逆になってしまっているタイプ。

②上下顎のバランスに問題はないが、前歯が強くあたるために下顎を前に出してバランスを取っているケース

③顎のバランスに原因があるケース:上顎が小さい、あるいは下顎が大きいといった骨格のバランスの差によるもの


これら3つが考えられ、それぞれ原因によって治療法が異なります。

上顎の前歯が内向きになっているだけなら、前歯を広げて、前に出す事で改善できます。下顎の骨が全体的に突き出すような骨格(骨格性反対咬合)の場合は外科手術が必要になることもあります。

その他、横顔にのバランスに影響がある症状としては以下のようなものが挙げられます。

その他、口元の突出感の原因として考えられるもの

上の歯が出ているように見える上顎前突(出っ歯)

上の前歯が前方に出ている「出っ歯」は、遺伝や日々の習慣によって引き起こされることがあります。

日々の習慣とは、例えば子供の頃の癖(指しゃぶりや舌を前にも突き出す癖)も上顎前突を誘発する一因として知られています。

治療方法としては、習慣・習癖が原因になっている場合は、それらを改善します。出っ歯になってしまった歯ならびを治すには、マウスピース矯正やブラケット矯正で改善する事が可能です。

アデノイド顔貌

アデノイド顔貌の症状として横顔や顔全体の外見的特徴として
・正面は面長(ロングフェイス)
・横顔は下あごが小さくて引っ込んでいて顎がない顔。

といった点が挙げられます。

アデノイドは鼻の奥にあるリンパ組織ですが、子供の頃に腫れることがあります。これをアデノイド肥大といいます。

アデノイド肥大すると気道が狭くなり鼻で呼吸しづらくなります。そのようなときに最近ウイルス感染が起こるとさらにアデノイドが肥大し口呼吸になってしまいます。

そのまま、空呼吸が続いてしまうと唇の筋肉が緩み、口腔悪習癖(舌突出癖、異常嚥下癖など)が引き起こされ、お口がポカンとあいたロングフェイス(面長)を作ります。

治療方法は、症状がひどい場合はアデノイドを切除するという方法もあります。軽度の場合は矯正治療で改善する可能性があります。

オトガイ(顎)の後退

オトガイの後退とは、下顎が通常より内側に引っ込んでしまっている状態です。下顎が外側に突出する下顎前突に比べるとあまり聞きなれない症状だと思います。

顔を横から見ると顎がないように見えるため、コンプレックスに感じる方もいらっしゃいます。

また、下顎が後方にあるために舌も後方になってしまい、結果として気道が狭くなっている傾向があるため、いびきをかいたり、睡眠時の呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」を引き起こしてしまうことがあります。

原因は詳しく分かっていません。しかし、遺伝的な影響や、幼児期の指しゃぶり、舌突出癖と言った習癖が原因とに言われています。

治療法は主に手術によって上顎や下顎全体を移動させる骨切り手術が行われます。

矯正治療でも歯を移動させる事は出来ますが、顎の骨を土台から移動させることはできないため、手術をすることが確実な成果が期待できます。

審美的にも大きな変化が得られ、噛み合わせのバランスが悪い、口が閉じにくい、顎の関節が痛む、といった症状を改善することができます。

下唇が出る原因の大半は歯列にあり!インビザラインで治療可能

骨格的な状況の場合は外科的な手術が必要な場合を除き、当院ではマウスピースを使用したインビザラインで治療を行っております。

口元が気になって悩んでいる方、まずは「無料カウンセリング」にてご相談ください。

ご自身の症状が「歯並び」によるものなのか、「骨格」によるものなのか知りたいという方も大丈夫です。まずは原因を明らかにし、治療方法を見つけていきましょう。

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