COLUMN

歯列矯正の基礎知識コラム

【監修:増岡尚哉】


指しゃぶりは3〜4歳までは生理的なもので問題ありません。しかし5歳以降も習慣化していると歯並び・嚥下・摂食に悪影響を及ぼします。

指しゃぶりが与える影響とやめるためにできることをご紹介します。

【目次】
1、5歳までにはやめさせたい指しゃぶり
2、幼児期の指しゃぶりは歯並びに悪影響を及ぼすことも
3、自然に指しゃぶりをやめさせるには?
  ・指しゃぶりをしようとした瞬間に他に意識を向けさせる
  ・指しゃぶりがやめられるように声掛けをする
  ・うまくいったらしっかりと褒めてあげる
  ・たくさんスキンシップをとるようにする
  ・好きなキャラクターの絆創膏など指しゃぶり対策グッズを使う
4、指しゃぶりによる心配事や歯並びへの悩み事は当院へご相談を

5歳までにはやめさせたい指しゃぶり

安心感を得るため、精神的な安定をはかるために行われているのが指しゃぶり。その指しゃぶりは生まれる前の胎児の頃から始まっているといわれています。

生後2ヶ月頃から指を吸い始めたり何でも口に入れ、物の形状・固さを確かめているとされており、この時期の指しゃぶりなどは無理にやめさせる必要はありません。生理的な物であり、口の発達にも欠かせないです。

成長とともに活発に遊ぶようになり、3歳を過ぎると指しゃぶりの頻度は減少し5歳頃までにはしなくなることが多いです。

3歳児検診のチェック項目に”指しゃぶり”も含まれていますので、3歳過ぎても指しゃぶりをする頻度が減っていない場合は歯並びに悪影響を及ぼします。検診のタイミングで相談してみるのも良いでしょう。

以上のことより、指しゃぶりは3〜4歳までは生理的なもので、5歳までにはやめるのが良いでしょう。

幼児期の指しゃぶりは歯並びに悪影響を及ぼすことも

指しゃぶりは歯や顎に強い力を加えます。毎日数十回連続して指しゃぶりをしていることが多く、加わる力は大きいです。

5歳以降も指しゃぶりを続けていると歯並び・顎骨に悪影響を及ぼします。呼吸・発音・噛む・嚥下などの口腔機能も正常に機能しなくなってしまうこともあります。

<指しゃぶりにより起こる歯列不正・不正咬合>

▼出っ歯(上顎前突)
上顎の歯が下顎の歯より大きく前方に突き出している状態。吸っている指が前歯を押し、上顎前突の原因になります。
▷口が閉じにくいため、口腔内が乾燥しやすく虫歯のリスクを高めます。

▼開咬
奥歯をかみ合わせた時に上下の前歯がかみ合っていない状態。吸っている指が前歯を押す、上下の前歯で指を噛むことが原因となります。
▷食べ物がうまく噛みきれなかったり、顎関節症のリスクが高めます。

▼交叉咬合
上下の奥歯が横にズレて前歯の中心が合わない状態のこと。指を吸うと頬の力が内側に押されて上顎歯列の幅が狭まり、それによって下顎歯列との大きさのバランスが崩れ噛んだ時に前歯の中心が合わなくなります。
▷顎のズレによる摂食障害や顔面の非対称などを引き起こします。

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自然に指しゃぶりをやめさせるには?

”だめ”と一方的な言葉だと逆に頻度が増えてしまうこともあります。お子さんの気持ちを汲み取り”自然にやめられる”のがベストです。自然にやめられるように具体的な方法をご紹介します。

指しゃぶりをしようとした瞬間に他に意識を向けさせる

お子さんを安心させるように手を握ったり絵本読んであげたりする方法で、指しゃぶりから意識をそらすことができるといわれています。

退屈な時に指しゃぶりがでてしまうお子さんもいるので、お手伝いをしてもらったり公園に遊びに出掛けるのも他に意識が向くきっかけとなるので良いでしょう。

手を使う遊びを増やしてみるのも良いです。

指しゃぶりがやめられるように声掛けをする

お子さんが言葉を理解できるようになったら”どうして指しゃぶりがいけないのか”を伝えることも効果が見込めます。

”バイキンが体の中に入って風邪を引いてしまうよ”

”お外で色々なものを触った手はバイキンがたくさんついているよ”

”バイキンは怖いよ”

と、自分の意思で指しゃぶりをやめさせる方向に促すことができるかもしれません。

” ◯歳までにやめようね”

”まずはお外での指しゃぶりをやめてみようね”と段階を示すのも良いでしょう。

うまくいったらしっかりと褒めてあげる

指しゃぶりが減ってきたら、

”頑張っているね”

”今日は指しゃぶりしていなくてえらいね”

など、マメに褒めて声掛けをしてあげることもお子さんの自信になります。

また、指しゃぶりをせずに過ごせた日は、スタンプやシールを貼ってあげてモチベーションアップをはかってみましょう。

たくさんスキンシップをとるようにする

指しゃぶりは心細さや不安の表れであることも考えられます。本人がやめたいと思っているのにやめられない…一度やめたのにまた指しゃぶりをするようになってしまう…。

ストレス・心理的要因があるかもしれません。

  • 弟妹が生まれて、父母を取られたと思っている
  • 保育園・幼稚園に通う等環境の変化に不安を抱えている

このような不安を和らげるためには、スキンシップをたくさんとることも大切です。

手を握ること、一緒に遊ぶだけでなく、撫でてあげたり、抱きしめてあげることで体や気持ちの緊張をほぐしてあげるのもおすすめです。

好きなキャラクターの絆創膏など指しゃぶり対策グッズを使う

●指しゃぶりをする指に好きなキャラクターの絆創膏を貼る
絆創膏を貼っている指は口に入れることができません。それを利用して、好きなキャラクターの絆創膏を貼ります。好きなキャラクターが目に入ること、シールを貼ることが嬉しくて指しゃぶりをやめるきっかけになることがあります。お子さんに絆創膏を選んでもらうのも良いですね。

●指しゃぶり専用のマニキュア

●指しゃぶり専用のクリーム

なども対策グッズとしてありますが、味が苦く、お子さんの負担となるのでできるだけ避けた方が良いでしょう。

指キャップや指人形、手袋は負担なく導入できるでしょう。

指しゃぶりを題材にした絵本も効果的でしょう。直接的にやめさせられるものではないですが、”指しゃぶり”について考えるきっかけになります。

このように、指しゃぶりの対策グッズは様々なものがありますが、一人ひとりお子さんによって合うもの合わないもの、年齢によって使用できるものそうではないものがあります。一人ひとりにあった方法で指しゃぶりから卒業できると良いですね!

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指しゃぶりによる心配事や歯並びへの悩み事は当院へご相談を

【予防矯正とは】
専用のマウスピース装置とトレーニングを行うことで、歯列不正の原因である口呼吸や低位舌の改善・飲み込み・姿勢等を改善し、正しい顎の発達による綺麗な歯列を獲得する治療のことです。

【予防矯正のメリット】

  • 悪い癖を取り除くことで正しい成長を促すことができる
  • 健康に良い影響がある
  • 抜歯せずに歯列を正すことができる
  • 従来の矯正治療より早く終わる
  • むし歯や歯周病になりにくくしてくれる
  • 価格が安価
  • 正しい舌の位置・正しい口腔周囲筋の使い方を身につけることができる
  • 痛みが少なく治療を進めることができる
  • 後戻りが少ない

体が成長途中にあるお子様は予防矯正の効果が得られやすく、指しゃぶり・口呼吸の改善・飲み込み・姿勢等を改善し、正しい顎の発達による綺麗な歯列口呼吸へ改善することで正しい歯並びへ誘導することができるのです。

当院では随時、無料カウンセリング・ご相談を受け付けております。

お気軽に足を運んでいただき、まずはカウンセリングでご希望や心配点・疑問点などお聞かせ下さい。

それではあなたからのご相談をお待ちしております。

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