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歯列矯正の基礎知識コラム

【監修:増岡尚哉】


不機嫌でもないのに不機嫌そうに見えるのはなぜ?最近老けた気がする、など表情の変化の原因は「口元」にあるかもしれません。

口角が下がっているだけで、暗い雰囲気や不機嫌そうに見えたり老けた印象になります。

口角が下がる原因と改善方法をお話していきます。

【目次】
1、口角が下がる主な原因
  ①加齢や表情筋によるもの
  ②日ごろの生活習慣や癖
2、歯並びの悪さも口角に影響
  口角を下げる悪い歯並びの例
3、口角を上げる方法
  ①歯列矯正
  ②自力でトレーニングを行う
  ③口角が原因の癖や習慣をやめる
4、口角に影響を与える歯並びはインビザラインで改善

口角が下がる主な原因

口角は下がってきたと感じたまま放っておくと下がる一方です。口角が下がる原因は様々あり、まずはそれを知ることが大切です。

①加齢や表情筋によるもの

主な原因として挙げられるのが加齢です。それとともに筋肉も衰えていきます。

特に顔の周りの筋肉が衰えることによってフェイスラインのたるみや口角が下がることに繋がります。

口角に関係する筋肉は主に

  • 表情筋(顔全体の筋肉)
  • 咀嚼筋(下顎を動かす筋肉)
  • 広頚筋(顎から首にかけてある筋肉)

があります。

これらの口元や首周りの筋肉が衰えると、重力に耐えられずに下方へ下がっていき顔周りのたるみや口角が下がって老けた印象になりやすいです。

あまり大きく口を開けて笑うことがない、会話をするときにあまり口を動かさずに話すなど、顔の周りの筋肉があまり動かない状態が毎日続くことで筋肉はどんどん衰えていきます。

また、加齢による肌の乾燥やハリがなくなっていることもたるみや口角下がりの要因になります。

②日ごろの生活習慣や癖

普段の生活の中で何気なくしている癖や姿勢によって口角が下がることがあります。

【口呼吸】
口呼吸をしていると口の周りの筋肉が使われません。この状態が長く続くと筋肉が衰え口角が下がっていきます。

【姿勢の悪さ】
パソコンやスマホなどを見るときに下を向く姿勢になります。この姿勢が長く続くと首の広頚筋が縮み顔が下方に引っ張られ口角も下がっていきます。

【歯ぎしり、食いしばり】
寝ている時の歯ぎしりや無意識の食いしばりによって、表情筋の一つである「口角下制筋」と呼ばれる筋肉が凝り固まってきます。この筋肉は下唇の端から下顎に広がる筋肉で口元を下に引っ張る役割があり、強く働くと口角が下がります。

【よく噛んで食べない】
柔らかい食べ物ばかりを食べたり早食いをしたりすると噛む回数は減ります。噛むことで鍛えられる筋肉が使われないことで衰えていき口角が下がっていきます。

歯並びの悪さも口角に影響

歯並びと口角が下がることには一見関係がないように思われますが実は深い関わりがあります。

歯並びが悪いと口元が盛り上がったり唇が閉じにくかったりして口周りに凹凸ができます。頬の骨と口元までが山と谷のようになり、谷の部分が目立ってくるので口角が下がっているように見えます。また受け口の場合は口を閉じようとすると口元が緊張して口角は下がります。

歯並びが悪くなる原因は先天的な遺伝もありますが、主には後天的な悪い癖や習慣によるものも多くあります。

  • 幼少期の指しゃぶりが長く続いた
  • 頬杖、横向き寝、うつ伏せ寝
  • 口呼吸
  • 猫背
  • 歯ぎしり、食いしばり
  • 唇を噛む
  • 爪を噛む
  • 舌で歯を前に押す癖

などの悪い癖や習慣が挙げられます。

出っ歯、受け口、開咬、叢生など悪いと言われる歯並びはたくさんの種類があります。それぞれの歯並びを整える治療をしたとしても、上記のような悪い癖や習慣が残っていると歯並びは後戻りしてしまいます。悪い癖や習慣は事前に改善することが望ましいです。

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口角を下げる悪い歯並びの例

【口ゴボ】
口ゴボは上下の顎と歯が前に突き出ている状態です。前に突き出た上唇は口角に向かって下がっているように見えます。下唇は口を閉じようとして力が入るため口角を引き下げます。


【出っ歯】
上の歯が前に突き出るので上唇は口角に向かって下がっているように見えます。下唇も口を閉じようとして力が入るため口角を引き下げます。


【叢生】
歯並びがガタガタしている、八重歯が歯並びから大きく外れているなど歯並びが大きく乱れます。その影響で唇がへこんだり膨らんだりすることで口角がくぼんだり下がったように見えます。


【受け口】
下の顎や歯が上の歯よりも前に突き出ている状態です。口を閉じようとすると下唇が上唇に重なり口角が下がったへの字のように見えます。

このように出っ歯の場合も受け口の場合も歯並びが悪い場合は、自然と口角を下げるような筋肉の緊張があることが言えます。

画像参照:口ゴボのインビザライン治療とは? E-line美人になるために

口角を上げる方法

口角を上げるには、①歯列矯正②自分でトレーニングする③歯並びが悪くなる悪い癖や習慣をやめることが挙げられます。詳しく解説します。

①歯列矯正

前述のように、悪い歯並びやかみ合わせというだけで口角を下げてしまいます。

口角を上げるには根本的な原因となる歯並びを整える歯列矯正も1つの方法です。歯並びの症状によって治療方法は様々ありますが、主にセラミック矯正ワイヤー矯正マウスピース矯正があります。

【ワイヤー矯正】
歯の表面にブラケットと呼ばれる装置とワイヤーを装着して歯並びを整えていく治療です。ワイヤー矯正では、抜歯をして空いたスペースに歯を動かすような大きな移動を伴う場合や、細かい移動が必要な場合でも対応できます。使用する装置やワイヤーを目立たないようにホワイトワイヤーを使ったり、装置自体を歯の裏側に装着する裏側矯正といった方法があります。

【マウスピース矯正】
患者さん一人一人の歯型に合わせたマウスピースを作製し、治療計画に基づいて定期的に交換しながら装着して歯を移動させて歯並びを整えます。透明なマウスピースなので治療中ということを気付かれにくい治療です。

【セラミック矯正】
ガタガタの歯並びで、問題のある個所を削って被せ物を被せて調整して歯並びを整える治療です。自然の歯に近いセラミックを使用し、好みの色にすることができ他の治療に比べて短期間に治療が完了します。

②自力でトレーニングを行う

口角をトレーニングで持ち上げることができます。自分でできるトレーニングを紹介します。

【割りばしトレーニングで口角UP】

  1. 割りばしを横にして奥歯で噛みます
  2. 「イー」の口にして口角をできるだけ上げ30秒間キープし力を抜きます
  3. 2を3回繰り返します

割りばしを噛んだとき水平になっているかチェックします。左右がズレていると噛み合わせの歪みが分かります。

【舌回しトレーニングでお口周りの筋力UP】

  1. 口を閉じたまま上の前歯の前に舌を置きます
  2. そのまま舌で歯茎をなぞるようにゆっくりと1周します
  3. 右回り左回りそれぞれ10回ずつ3セットします

矯正装置が付いている場合は舌を傷つける恐れがあるので控えましょう。

【表情筋の筋力UP】

  1. 唇を閉じたまま頬を膨らませる
  2. 左右どちらかの頬に空気を集めて頬を膨らませたまま10秒間キープ
  3. もう一方の頬に空気を移動させて頬を膨らませて10秒間キープ
  4. 2,3を1セットとして5セットする

動かしにくい方向はないかチェックします。

③口角が原因の癖や習慣をやめる

口角を下げる悪い歯並びになるのを防ぐには、普段何気なくやっている悪い習慣や癖を意識してやめることで口角が下がるのを防ぐことが期待できます。

【横向き寝、うつぶせ寝】
寝るときに上を向いて寝るようにしましょう。寝入った後は横を向いたりうつぶせになるかもしれませんが、気が付いたときに上に向くようにします。

【口呼吸】
口を閉じて鼻で呼吸をするようにしましょう。特にマスクをしていると口が開きやすいので意識して閉じます。鼻炎の場合は鼻呼吸が難しいので鼻炎の治療をすることをお勧めします。

【猫背】
立っている時も座っている時も背筋を伸ばして猫背を解消しましょう。特にスマホやPCに向かうときは目の高さにモニターが合うように位置を調整することが大切です。

【歯ぎしり、食いしばり】
歯ぎしりや食いしばりは無意識にしていることが多いのですが、気付いたときに防ぐようにしましょう。また寝ている時に歯ぎしりがひどい場合は、歯科医院に相談されることをお勧めします。

口角に影響を与える歯並びはインビザラインで改善

口角を上げる方法には表情筋などの筋力アップや生活習慣を変えるなどがありますが、根本的な原因となる悪い歯並びを改善することが大切だと言えます。

気になる歯並びは透明で目立ちにくいマウスピース矯正のインビザラインがお勧めです。

インビザラインなら治療中のストレスも少なく、歯並びを整えることができます。

当院では無料相談を行っております。お気軽にお問合せ下さい。

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